慢性胃炎
慢性胃炎とは?
胃の不快感・検診異常を放置していませんか?
慢性胃炎は、胃の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気です。自覚症状がないこともありますが、放置すると胃潰瘍や萎縮性胃炎、さらには胃がんにつながる可能性もあります。
主な症状
- 胃痛、胃の不快感、胃もたれ
- 食欲不振、吐き気
- 胸やけ、げっぷ
ただし、症状がない場合もあります。
また、胃のバリウム検査で「慢性胃炎」あるいは「慢性胃炎疑い」と診断された場合、ピロリ菌感染症による慢性胃炎の可能性があります。
原因
- ピロリ菌感染:最も一般的な原因です。日本人の胃がんの9割以上がピロリ菌感染症で引き起こされているため、予防対策 として慢性胃炎の段階から治療を開始すると効果的だと言われています。
- 薬剤性:薬の副作用が原因で起こる胃炎のことです。一般的な解熱鎮痛剤である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用によって、慢性胃炎になる場合があります。
- A型胃炎:A型胃炎とは自己免疫性胃炎とも呼ばれ、免疫系の異常により壁細胞に対する自己抗体が作られて胃酸分泌が低下します。また、胃の中心部(胃体部)に高度の萎縮がみられ、胃の出口付近(前庭部)には萎縮がみられないのが特徴です。自己免疫性胃炎になると、ビタミンB12の吸収不良などによる悪性貧血や指先のしびれ、歩行障害などの神経症状があらわれることがあります。
検査・診断
- 胃カメラ(内視鏡検査):胃粘膜の状態を直接観察し、炎症・萎縮の程度や潰瘍や胃がんがないかなどを確認します。
- ピロリ菌検査:ピロリ菌の感染が疑われる場合は、血液検査や呼気検査などでピロリ菌の感染を確認します。
治療方法
- 胃酸分泌抑制薬、胃粘膜保護薬、漢方薬などを症状に合わせて処方します。
- ピロリ菌感染がある場合:飲み薬による除菌治療を行います。治療後、除菌できたかどうか、薬を飲み終えてから数カ月後に呼気検査を行って調べます。一部の人は除菌が完了せずピロリ菌が残ってしまうことがあるため、その場合は2次除菌を行います。
- ピロリ菌を除菌すると胃がんのリスクは下がりますが、非感染者に比べれば除菌後も胃がんのリスクは残ります。除菌後も胃カメラでの定期検査をお勧めします。
- 薬剤が原因の場合:薬剤の中止または変更を検討します。
- 生活習慣の改善:バランスの良い食事、禁煙、適度な運動、ストレス軽減なども大切です。
当院の胃カメラ検査について
当院では、最新の内視鏡システムを導入し、苦痛の少ない胃カメラ検査を提供し、 患者様の不安を軽減できるよう努めています。 鎮静剤の使用も可能ですので、ご希望の方はご相談ください。
気になる症状がある方、健康診断で異常を指摘された方は、お気軽にご相談ください。