肺炎球菌ワクチン
2026年度から、定期接種のワクチンが「プレベナー20」に変わりました
65歳の方を対象とした高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種は、2026年度(令和8年度)から、使用するワクチンがニューモバックス(PPSV23)からプレベナー20(20価結合型肺炎球菌ワクチン・PCV20)に変更されました。広島市の自己負担金は7,900円です。
肺炎と肺炎球菌
肺炎は決して軽視できない病気です。日本人の死因の上位を占め、高齢化が進む日本では、肺炎による死亡者の97.9%が65歳以上というデータからも、その深刻さが伺えます。
肺炎の原因となる細菌は様々ですが、中でも肺炎球菌は最も多く、重症化しやすい菌として知られています。
肺炎球菌と侵襲性肺炎球菌感染症
肺炎球菌は、感染した体の場所によって、症状や経過が異なります。肺炎はもちろんのこと、中耳炎、副鼻腔炎などの原因となることがあり、体の様々な部位に感染することがあります。
特に免疫力が低下している場合は、菌が体の奥深くまで侵入して重症化する侵襲性肺炎球菌感染症を発症することがあります。
具体的には、
- 菌血症(血液中に細菌が侵入している状態)
- 敗血症(感染症により、血圧低下、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全などを生じる状態)
- 髄膜炎(髄膜への感染により発熱、頭痛、意識障害、項部硬直(首を曲げられない)、けいれんなどの症状が見られる)
などが挙げられ、命に関わったり後遺症が残ったりするような重症感染症と言えます。
肺炎球菌ワクチンについて
成人用肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎球菌性肺炎を予防し、侵襲性肺炎球菌感染症の発症リスク・重症化のリスクを減らすことができます。
ワクチン接種が推奨される方
- 65歳以上の高齢者
加齢とともに免疫力が低下し、肺炎のリスクが高まるため、特に推奨されています。 - 基礎疾患をお持ちの方
- 心臓病(心筋梗塞、狭心症など)
- 呼吸器疾患(喘息、COPDなど)
- 糖尿病
- 腎臓病
- 脾臓摘出後の方 など
これらの病気をお持ちの方は、肺炎球菌による肺炎が重症化しやすいため、ワクチン接種が推奨されます。
※肺炎球菌ワクチンは、すべての肺炎を予防するものではありません。
※新型コロナウイルスなど、ウイルス性の肺炎や、肺炎球菌以外の細菌による肺炎には効果がありません。
定期接種について(2026年度から)
定期接種とは、「予防接種法」という法律に基づき市区町村が実施する予防接種です。65歳の方を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種が行われています。
2014年度から長らくニューモバックス(PPSV23)が使われてきましたが、2026年度(令和8年度)からはプレベナー20(PCV20)に変更されました。プレベナー20は「結合型」と呼ばれるタイプのワクチンで、接種回数は1回です。
過去に任意接種(自費)で肺炎球菌ワクチンを受けたことがある方へ。ニューモバックスやプレベナーを任意接種で受けたことがある場合、定期接種の対象となるかどうかは医師の判断によります。接種の記録(接種済証やお薬手帳など)をお持ちのうえ、当院までご相談ください。または、オンライン診療でも事前相談が可能ですので、オンライン診療のワクチン接種前相談(自費診療)をご利用ください。
定期接種の対象とならない方へ(任意接種)
66歳以上の方や、65歳の1年間に定期接種の機会を逃した方も、任意接種(費用自己負担)でプレベナー20を受けていただけます。当院の接種費用は11,000円(税込)/回です。
また、過去にニューモバックス(PPSV23)やプレベナー13などを接種したことがある方も、前回の接種から1年以上あければプレベナー20を接種できます(2026年4月、日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会 合同委員会の考え方に基づきます)。
接種前のご相談は、オンラインでも承ります
「自分は定期接種の対象になるのか」「以前接種したが、もう一度受けたほうがよいか」など、接種前のご相談はオンライン診療(自費診療)でも承っています。対象は当院を受診されたことがある方です。
よくあるご質問
以前ニューモバックスを接種しました。プレベナー20も受けられますか?
A. 受けられます。前回の接種から1年以上あければ、プレベナー20の任意接種(11,000円)が可能です。接種の時期がわかるもの(接種済証など)をお持ちのうえ、ご相談ください。
65歳のときに定期接種を受けそびれました。どうすればよいですか?
A. 定期接種として受けられるのは66歳の誕生日の前日までです。それを過ぎた場合も、任意接種(費用自己負担)でプレベナー20を受けていただけますので、当院までご相談ください。
肺炎球菌ワクチンを打てば、肺炎にかからなくなりますか?
A. すべての肺炎を防げるわけではありません。新型コロナウイルスなどのウイルス性肺炎や、肺炎球菌以外の細菌による肺炎には効果がありませんが、重症化しやすい肺炎球菌による肺炎・侵襲性感染症のリスクを減らすことができます。
ご予約・お問い合わせ
肺炎球菌ワクチンの接種をご希望の方は、ワクチンの在庫をご用意するため、事前にお電話でご予約ください。
接種前事前相談・事前診察はオンライン診療(自費診療)でも可能です。オンライン診療でのご予約はこちらから
082-874-0020よりしま内科外科医院(広島市安佐南区祇園)
